むくみの原因と対策

むくみ(浮腫)の好発部位

むくみというのは、体内の水とナトリウム(食塩)が過剰になった状態です。むくみは全身のあちこちに現れる可能性があります。また部分的に起こる場合もあります。
したがって、むくみという場合、それが全身に起きているのか、それとも局部的なものであるかをまず確認することが大切です。

局部的なむくみは、血管、この場合、静脈が、浮き上がっているかをチェックします。皮膚の色はどうでしょうか。むくんでいる場合、通常、指で押すと、へこんだ跡が残ります。これを「圧痕」といいます。これはすぐにまた元にもどります。しかし、一部、甲状腺機能低下症などによってむくみが生じている場合は、押してもへこみません。

一方、全身的なむくみの場合は、重力の影響を受けますので、それが体位に関係するかどうかを確認します。全身のあちこちにむくみを起こすものとしては、心臓や腎臓、肝臓の疾患や、内分泌機能障害があります。また、低栄養の場合にもむくみが出ます。女性では、月経前にむくみが出る人がいます。その他、はっきりとした理由がなくむくみが出ることがあり、これを「突発性浮腫」といいます。

むくみの起こりやすい部位を「好発部位」といいます。それぞれの部位別に、疑われる病気や原因をあげてみます。

*身体正面

●月経前
●ステロイド剤などの影響

まぶた
●ネフローゼ症候群の初期
●急性糸球体腎炎

おなか
●肝硬変
●慢性腹膜炎
●慢性収縮性心膜炎


●うっ血性心不全
●妊娠
●脚気
●下肢静脈瘤
●深部静脈血栓

*身体の背面
背中
●うっ血性心不全
●急性心膜炎

妊娠中のむくみ

妊娠中の女性の身体には、さまざまな変化や問題が起こります。つわり、腰痛、便秘、頻尿、痔、立ちくらみ、そして浮腫(むくみ)など、です。

ここでは、浮腫(むくみ)についてその原因、および生活上の注意点をあげたいと思います。むくみというのは、体内の水とナトリウム(食塩)が過剰となった状態をさします。

妊娠中のむくみは、特に、足に生じることが多いです。また、夕方から就寝前にかけてひどくなるのが一般的です。朝になると、殆どなくなってしまいます。むくみの原因は、ビタミンB1やたんぱく質の欠乏、貧血、血行障害、心臓病、妊娠中毒症などが考えられます。いずれにしても、早朝からむくみがひどい場合や、尿の量が減少した場合には注意が必要です。また、妊娠中は体重が増えるのは当然ですが、その増え方があまりにも多すぎる場合、たとえば、1週間に450グラム以上も増加してしまうような場合には、特に注意すべきです。そのような場合は、早々に医師の診断を受けましょう。

では、日常の生活面ではどのようなことに注意したらいいのでしょうか。

毎日の生活のなかでは、立っている時間を極力少なくします。過労や睡眠不足もむくみを招くことがありますので避けるようにしましょう。また冷えもよくありません。保温に気をつけます。それでもむくみがちな場合は、就寝時に足を高くすると効果があることがあります。また、症状が軽い場合でも、塩分を摂り過ぎないように気をつけ、水分摂取も過剰にならないようにします。

うっ血性心不全とむくみ

全身のあちこちにむくみが生じ、しかも立っていると足が、横になっている背中がむくむ、というようにそれが体位に関係がある場合で、呼吸困難などの症状がある場合には、「うっ血性心不全」が疑われます。うっ血性心不全は、中高年以降、老年者に比較的多い疾患とされます。

「うっ血性心不全」とは?

心臓は、収縮して血液を拍出し、もとに戻るときに上流の心房を通った血液が心室に流れ、それに伴って肺動脈や大動脈から血液が心臓に戻るという仕組みです。ところが、さまざまな心疾患が原因で心臓の収縮力が弱まり、身体のあちこちの臓器や組織に必要充分な血液を送りだすことができなくなった状態を「心不全」といいます。心不全になると、身体の静脈に血液のうっ滞が起こります。この状態を「うっ血性心不全」というのです。

うっ血性心不全とむくみ

うっ血性心不全になると、全身の臓器や組織への血液の供給が不足し、肺や静脈系のうっ血が生じます。そのためさまざまな症状が出てきます。
最もよく見られる症状は、呼吸困難や肺浮腫、および全身の浮腫です。浮腫というのは、いわゆる「むくみ」のことです。浮腫は、肺静脈、抹消静脈の内圧の上昇と拡張によって、血管内の水分が血液外の組織に浸出したことが原因です。また腎臓が、逆に水分とナトリウムの排泄を少なくしようとする、つまり尿の量を少なくするということですが、そのようにホルモンや神経系を介して調節するためにますますむくみが増強するのです。

心不全の場合のむくみとその対策

さまざまな心疾患が原因で心臓の収縮力が弱まり、身体のあちこちの臓器や組織に必要充分な血液を送りだすことができなくなった状態を「心不全」といい、身体の静脈に血液のうっ滞が起こります。この状態を「うっ血性心不全」といいます。

うっ血性心不全になると、全身の臓器や組織への血液の供給が不足し、肺や静脈系のうっ血が生じます。そのためさまざまな症状が出てきます。なかでもよく見られる症状のひとつが、全身の浮腫、すなわとち「むくみ」です。

浮腫(むくみ)は、血液中の水分が血管の外に出てたまった状態です。これらの水分は重力の影響を受けますから、立っている場合にはまず両足がむくみます。また寝たきりの患者さんの場合は、腰や背中にもむくみが生じることがあります。やがてこれらのむくみは、全身におよぶようになり、肋膜腔(ろくまくくう)に水分がたまることもあります。むくみが進むと、体重が増加し、疲労感や倦怠感が強くなります。肺に浮腫(むくみ)が生じた状態が「肺水腫」です。空気が出入りする呼吸器に水がたまってしまった状態で、呼吸が著しく妨害します。肺水腫は、急に発作として生じることがあり、非常に危険な状態です。

心不全を悪化させる要因のなかには、塩分や水分の過剰な摂取があります。特にむくみがある場合は、水分の摂取を控え、1日500〜1000ミリリットルくらいを目安にします。塩分については、症状に応じて4段階にわかれ、10グラム以下、7〜8グラム以下、5グラム以下、3グラム以下、とされます。

急性心膜炎

リンパ液や体液が、体内に異常にたまった状態を、「むくみ(浮腫)」といいます。
むくみ(浮腫)の原因はさまざまであり、なかには、はっきりした原因がないのにむくむ「特発性浮腫」というものもあります。また、全身にむくみ(浮腫)が生じる場合と、局部的に足や背中にしょうじる場合があります。

全身にむくみ(浮腫)が生じ、しかもそれが立っているときには足に、横になっているときは背中などがむくむというように、体位に関係する場合、疑われる病気には、「うっ血性心不全」や「急性心膜炎」、「急性内膜炎」などがあります。呼吸困難や起坐呼吸といった症状が見られる場合は、「うっ血性心不全」が疑われます。また、発熱や胸痛が見られる場合は、「急性心内膜炎」の危険があります。さらに、特に腹水や脱力感が見られる場合に疑われるのが、「急性心膜炎」です。

急性心膜炎の症状

急性心膜炎の場合、発熱と胸痛がみられることが多いです。さほどひどくない場合は、風邪と見分けがつきません。また、胸痛といっても、首、左肩、胃のあたりへと痛みが放散し、呼吸や咳、姿勢などによってその程度が変わることもあります。

また炎症が進むと、心膜腔に浸出液がたまり、心臓を圧迫します。このため動悸や息切れ、咳などが出ることがあります。さらに症状が進むと、心膜腔が大量の浸出液で満たされてしまいます。これが「心タンポナーデ」と呼ばれる状態です。心膜から心筋へと炎症が広がると、心電図にその変化があらわれることがあります。

ビタミン欠乏症とむくみ(浮腫)

たんぱく質、糖質、脂質、ミネラル(無機質)、そしてビタミンを5大栄養素といいます。このうち、ビタミンは、それ自体がエネルギー源(カロリー)となることはありませんし、体内に微量に存在するだけですが、身体のはたらきを円滑にする重要な作用があります。ビタミンは体内で産生することができないため、外から、主に食事から、摂取しなければなりません(ビタミンDは例外で、食事で吸収されるだけでなく、日光の紫外線の作用により、皮下に存在するコレステロールの一種から合成することも可能です)。

これらのビタミンの不足によってなんらかの症状が現れるものを、「ビタミン欠乏症」といいます。
ビタミン欠乏症の症状のひとつに、むくみ(浮腫)があります。全身のあちこちにむくみ(浮腫)が生じ、かつそれが体位に関係なく起こり、動悸や疲労感、食欲不振などのほかの症状を伴っているような場合には、ビタミン欠乏症が疑われます。ビタミン欠乏症の主な原因は、栄養が偏った食事です。その他、アルコール類や清涼飲料水の飲みすぎ、インスタント食品の食べすぎなども原因となります。また、糖尿病や肝臓障害、ある種のビタミンを産生する腸内細菌の喪失などの場合にも、ビタミン欠乏症になることがあります。

治療法は、それぞれの症状から欠乏しているビタミンの種類を推定します。治療は、欠乏しているビタミンを豊富に含む食品をとることが一番ですが、ビタミン剤による補給も行われます。

肝硬変

全身のあちこちにむくみ(浮腫)が生じ、体位に関係なく生じる場合で、腹部膨満感や黄疸といった症状も見られる場合、「肝硬変」が疑われます。

肝硬変というのは、肝細胞の壊死、肝臓組織の繊維化といった、回復不可能な損傷を伴う疾患です。肝硬変はその症状の重症度から、2段階にわかれます:

1.代償期・・・肝臓の機能がまだ保たれている時期。
2.非代償期・・・肝臓の働きが低下した時期。
*非代償期になると、さまざまな重大な症状が現れます。

肝硬変の症状としては、全身倦怠感、疲労感、微熱、食欲不振といったものからはじまり、皮膚の色が黒褐色となり、男性でも女性のように乳房が大きくなることがあります。また、太鼓ばち指といって、指先が球状にふくらんでくることもあります。

むくみ(浮腫)が生じるのは、肝硬変が進んだ状態です。黄疸や腹水が現れます。リンパ液や体液が、体内に異常にたまった状態が「むくみ(浮腫)」です。肝臓の血流も悪化し、消化管で吸収した栄養素を肝臓に運ぶ門脈の圧が高くなるため、門脈は肝臓を迂回してバイパスを作るようになるなど、連鎖的にさまざまな障害が現れてきます。

肝硬変がまだ代償期にあるときは、生活の注意が重要な意味をもちます。
日常生活では、安静と食事療法が基本となります。疲れたら横になって休むようにします。肝臓内の血液が増え、肝臓へ入る栄養分が増えることから、肝機能の回復に役立つのです。

食事は高たんぱく、高ビタミン、高カロリーが原則です。バランスのとれた食事を心がけることが大切です。

甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンが減少することによって生じる病気です。全身の新陳代謝が低下します。甲状腺ホルモン薬を服用することでほぼ完全に症状が消えます。

甲状腺機能低下症では、甲状腺ホルモンが減少するため、新陳代謝が低下して身体が不活発になります。疲れやすく、倦怠感を感じることが多くなります。また目立つ症状としては、顔や手足にむくみ(浮腫)が生じます。この甲状腺機能低下症のむくみ(浮腫)は特徴的で、指で押しても跡を残しません。そのため「粘液水腫」と呼ばれます。特に、まぶたや額、唇にむくみ(浮腫)が生じると、「粘液水腫顔貌(ねんえきすいしゅがんぼう)」と呼ばれる独特の顔つきになります。また、声門部にむくみ(浮腫)が生じると、声がしわがれます。さらに心臓にむくみ(浮腫)が生じることもあります。心臓のむくみ(浮腫)が生じると、胸部X線撮影や心電図に異常が現れます。精神的に鈍磨して、物忘れがひどくなるなどの症状が現れることから、全体としてぼおーっとした印象になります。

甲状腺の病気では甲状腺ホルモン薬を永続的に服用する場合は、勝手に中止してはいけません。甲状腺機能低下症がひどくなると粘液水種性昏睡という危険な状態になります。甲状腺機能低下症になると、精神活動が不活発になることから、患者さんご本人は、このような症状があっても自分から申し出ないことがあります。そのため、周囲の方々やご家族が注意し、疑わしい症状が見られたら、医師のもとへ連れて行くなどの配慮をしてさしあげてください。

特発性浮腫

浮腫(むくみ)は、血液中の水分が血管の外に出てたまった状態です。これらの水分は重力の影響を受けますから、立っている場合にはまず両足がむくみます。むくみ(浮腫)は、さまざまな原因から生じます。腎臓や肝臓の障害、心不全、そのほか内分泌代謝系の異常など、です。しかし、むくみ(浮腫)のなかには、このような原因となる病気がないにもかかわらず、生じるものがあります。それが「特発性浮腫(とくはつせいふしゅ)」です。

特発性浮腫は、比較的中年の女性に多く見られます。
原因は定かではありませが、起立時にレニンーアルドステロン系が過剰反応を起こすことが原因ではないかとも考えられます。
長く立っていると両足にむくみ(浮腫)が生じ、横になって安静にしているむくみ(浮腫)が消えます。もともと低血圧がある人や、ホルモンバランスが乱れている人に生じることが多いようです。そのため低血圧があれば、血圧を上げる薬(昇圧剤)を用いることもあります。
その他、基本的には、水分や塩分の過剰摂取をひかえることが大切です。また立位での作業を出来る限り少なくすることも効果が期待できます。利尿薬を用いることもあります。心理的な要因が関与していると考えられる場合には、精神安定剤や鎮静薬の服用を試みることもあります。
ただし、身体の水分量は毎日変動します。体重管理をしっかりし、1キログラム以内の増減ならば、正常範囲内であると考えていいでしょう。それ以上の増加がある場合には、思いもかけない病気の兆候かもしれませんので、医師の診断を受けましょう

急性糸球体腎炎

急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)の多くは、扁桃炎や咽頭炎にかかったあと、1〜3週間たって発病します。特に扁桃炎にかかったあとに起こるケースが多いようですから、扁桃炎後に、むくみ(浮腫)や尿の異常がなどの症状が現れた場合は、急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいいんえん)を疑う必要があるでしょう。
発症は、小児に多いとされ、発症例の70パーセントは20歳以下で、3歳から10歳までに集中しています。また女性よりも男性に多い、という特徴があります。

発症初期に安静にし、保温を心がけて食事療法をきちんと守れば、ほとんどが完治します。

むくみ(浮腫)は、急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)の診断の決め手ともなる症状のひとつです。その他には、血尿と高血圧があります。

急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)のほぼ90〜100パーセントにむくみ(浮腫)は現れます。特に顔面やまぶたにむくみ(浮腫)が生じます。足や腰におよぶと倦怠感や疲れやすいといった感じを伴います。さらに悪化して胸水がみられるようになると、呼吸困難や咳、たんが生じ、腹水になると食欲不振や悪心(おしん)や嘔吐がみられます。

診断の確定には、腎機能検査や血液検査によります。治療は対症療法が基本で、安静と食事療法、薬物療法となります。小児や若い人ほど治癒率は高いといわれます(10歳以下ではほぼ100パーセント、10〜15歳以下でも90パーセント以上)が、成人でも90パーセント近くが治るといわれています。

急性糸球体腎炎の対策

急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)は、その多くが扁桃炎や咽頭炎といった感染症が誘因となって生じます。いずれも小児のかかりやすい感染症ですから、これらの感染症にかからないようにすることが、急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)を防ぐ有効な手立てとなります。扁桃炎、咽頭炎のほかにも、インフルエンザや中耳炎にも注意する必要があります。

日常的な対策としては次のことがあります:

1.手洗いをする
2.うがいをする
3.身体を生活にする
4.身体を冷やさない
5.睡眠を充分にとる
6.バランスの良い栄養がとれる食事をする
7.規則正しい生活をする
8.ストレスを避ける

その他、これは子どもには当てはまりませんが、過労もさまざまな感染症を、ひいては急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)を招く要因となりますので、注意が必要です。

これらの感染症にかかったら、それから10日前後の潜伏期を置いて、急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)は発症しますので、この間に特にお子さんの様子を注意してみていてあげることが大切です。むくみ(浮腫)、血尿、高血圧が3大症状といわれます。もし異常がみられたら、ただちに医師の診察を受けましょう。手当てが早いほど完治の可能性が高くなります。

発症してしまったら、あとは安静にし、塩分を控えるなどの食事療法をきちんと守ります。薬物療法も行われます。慢性化しないよう定期的に受診することをお勧めします。

血栓性静脈炎(静脈血栓症)

むくみ(浮腫)というのは、身体の一部、もしくは全身のあちこちに生じます。局部的なむくみ(浮腫)の場合、血管(静脈)が浮き上がっているかどうかを手がかりにして、浮き上がっていない場合は「血栓性静脈炎(静脈血栓症)」、浮き上がっている場合は「下肢静脈瘤」が疑われます。

血栓性静脈炎(静脈血栓症)の場合は、足の腫れや、皮膚が紫色に変色するなどの症状が見られます。一方、下肢静脈瘤の場合は、足が重だるく、痛みを伴います。いずれも循環器または外科を受診することが大切です。


血栓性静脈炎(静脈血栓症)

血栓性静脈炎(静脈血栓症)とは、静脈のなかに血液のかたまりができ、静脈が詰まってしまう病気です。この血液のかたまりが「血栓」です。血栓ができる場所は、皮膚に近い表性静脈と、筋肉の中を通る深在性静脈にわかれます。これらの病気は、男性よりも女性に多いとされ、年齢は男女とも20〜40歳代に集中しています。

皮膚に近い部分に血栓ができる、「表性静脈」の場合は、皮膚が静脈に沿って赤く腫れ、痛みを伴います。一方、深在性静脈に血栓ができた場合は、足全体もしくは太ももやふくらはぎに痛みが生じます。チアノーゼといい、皮膚が紫色になることもあり、むくみ(浮腫)が生じます。

深在性の場合、放っておくとむくみ(浮腫)が取れなくなってしまい、皮膚や皮膚の下にしこりができ、さらに肺塞栓症を引き起こす原因ともなりかねませんので、血栓を溶かす薬を用いるか、血栓を取り除く手術を行います。

静脈瘤

静脈瘤(じょうみゃくりゅう)は、比較的女性に多く見られる病気で、30〜40代に集中しています。労働環境や生活環境、食事が影響していると思われ、欧米諸国に多く、アフリカ諸国では少ない傾向があります。日本でも最近特に、まれな病気ではなくなってきています。

静脈瘤は、静脈の一部が異常に膨れ上がり、曲がりくねって、瘤(こぶ)のように皮膚から盛り上げる病気です。主に足の静脈に生じ、これを「下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)」と呼びます。しかし、足に限らず、腕や食堂、おなかの表面、さらには肛門の周辺の静脈にできることもあります。

下肢静脈瘤は、理容師、美容師、歯科医、調理師、ウェイトレスといった、長時間立ったまま仕事をすることが多い人に多く発生する傾向があります。
放っておくと確実に悪化しますし、回復がいっそう困難になりますので、早めに循環器科や外科を受診し、治療を受けることが大切です。

症状としては、静脈が浮きでて、むくみ(浮腫)があるという他に、軽いうちは足がだるい、重い、疲れやすい、つっぱる、かゆいといった感じがあります。かゆいところをかきむしったために皮膚炎を起こすことがあります。また静脈瘤が血栓性静脈炎を起こしたりすると、発熱や痛みを伴うなどの炎症反応がみられることもあります。このような炎症は決してまれなことではありませんから、注意が必要です。

病気が進行すると、静脈から血液が漏れて皮膚の一部が褐色になることがあります。そしてその部分にそって湿疹が現れ、悪化すると潰瘍を起こすこともあるため、早めの対処が必要です。

急性糸球体腎炎の治療

むくみ(浮腫)、高血圧、血尿をその3大症状とし、腎機能検査や血液検査から、急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)と診断された場合、治療法は、対症療法が基本です:
1.安静
2.食事療法
3.薬物療法

1.安静
発症初期は特に、きちんと安静を守ることが必要です。安静というのは、横になっているということです。体内の物質代謝を低く抑えることで腎臓の負担を軽くします。またそれによって腎臓の血流が良くなることも回復に寄与すると思われます。
患者の状態に合わせて医師が「安静度」の規準を示します。
いずれにしても、少なくとも1年間は、医師の指示に従って生活することになります。激しいスポーツ(水泳、登山、スキーなど)は避けます。また妊娠も避けたほうがよいでしょう。

2.食事療法
むくみ(浮腫)がある場合には、急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)にかかわらず、塩分や水分を控えますが、急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)の場合には、さらにたんぱく質も控え、高カロリーを摂取するようにします。
これは、腎臓の機能が低下すると、たんぱく質から生じる化合物や塩分の成分であるナトリウムの排泄がうまくできなくなることから、血液中にこれらの成分が増え、それがむくみ(浮腫)や高血圧の引き金となるからです。したがって腎機能が回復するまで、その程度に応じてたんぱく質や塩分を制限することが必要となるのです。

ビタミン欠乏症対策

ビタミンやミネラルは、微量ですが、身体のなかで重要な働きをしています。栄養が偏った食事をしていると、これらの栄養素が不足し、むくみ(浮腫)や、動悸、疲労感といった症状が生じます。完全に不足していなくても、やや不足しているだけでも自覚症状が出やすいのです。これが潜在的欠乏状態です。
ビタミン欠乏症の場合のむくみ(浮腫)の特徴は、体位に関係なく、全身のあちこちにむくみ(浮腫)が生じることです。

現時、わかっているビタミン、ミネラルの種類は、40〜50種類におよび増す。そのどれもが健康で、円滑な生活を送るのに重要で、欠かすことは出来ません。ビタミンもミネラルも体内で作ることができないため、(一部を除き)食事で摂るしかありません。薬で摂取することも不可能ではありませんが、日常の食べ物のなかから摂るにこしたことはありません(まだ、判明していない微量の栄養素もいっしょにとれますし、何よりも安価です!)。また、ある種のビタミンは過剰症があります。不足も問題ですが、過剰になってもいけないのです。普段の食事のなかでとっていれば、過剰となることはまず考えにくいです。

難しく考えなくても、日ごろのお食事にちょっとした工夫と改善を加えるだけでいいのです。今日からはじめてみましょう!

1.緑黄色野菜を食べましょう。
2.甘い物を控えましょう。
3.乳製品をとりましょう。
4.インスタント食品は控えめに!
5.お酒のおつまみを工夫しましょう。

ビタミン不足にならない食事

むくみ(浮腫)は、ビタミンやミネラルが不足し場合に生じることがあります。
カロリーは足りているのに、ビタミンやミネラルといった微量栄養素が不足し、むくみ(浮腫)や疲労感、といった自覚症状がある人が増えています。普段の食事をちょっぴり改善し、欠乏症を防ぎましょう。ポイントは次の5つです:

1.野菜を食べましょう。
野菜のなかでも、緑黄色野菜の摂取を心がけます。各種のビタミンやミネラルが淡色野菜と比べて格段に多いからです。野菜は、熱を加えると思いのほかかさが減ります。サラダだけでなく、スープや煮物、または蒸したりゆでたりして食事に取り入れましょう。

2.甘い物を控えましょう。
ご飯やパスタ、パンといった穀物や、砂糖などの糖質を大量に摂取すると、その代謝に、ビタミンB1やB2を大量に消費することになります。砂糖をとりすぎると、これらのビタミンが不足することになります。

3.乳製品を摂りましょう。
牛乳は理想的な栄養源です。重要なカルシウム源になります。1日1本を習慣にしたいですね。牛乳を飲むとおなかがごろごろするという方は、ヨーグルトもいいですね。

4.インスタント食品は控えめに!
インスタントラーメンやハンバーガー、調理パンなどは、手軽に空腹を満たせるという点で便利ですが、これらの食品に頼った食事をしていると、カロリーは摂取できても、ビタミンやミネラルが不足します。まったくやめるというわけにはいかなくても、たとえばラーメンに卵をひとつ落とす、ホウレン草を加える、海苔を一枚加えるだけでもいいのです。ちょっとした工夫をしてみましょう。

5.お酒のおつまみを工夫しましょう。
飲む前にチーズを一切れおなかに入れておくだけでも結構です。ホウレン草のおひたしなどをつまみにしてはどうでしょう。もちろん、枝豆もOK!

ビタミン不足が心配な人

カロリーはしっかり摂っている(摂りすぎている)のに、微妙なビタミンやミネラルが不足し、むくみ(浮腫)や疲労感、集中力の不足、といった不快症状に悩む方が増えています。完全に不足している人、あるいは不足予備軍にある人とはどのような人でしょうか?特に、危険信号が出ているのは次の方です。該当する方は、要注意!

1.外食の多い人
カレーライス、うな丼、牛丼、ハンバーガー、など、は、人気の外食メニューでしょう。しかしこれらのメニューは、カロリーが高いにもかかわらず、ミネラルやビタミンは不足しています。外食する際には、できるだけ「焼き魚定食」「さしみ定食」といった定食物にすると、バランスがとれた食事に一歩近づけます。食後のデザートに野菜ジュースを飲むようにしてもいいのでは?

2.ストレスの多い人
ストレスが多いと、ビタミンCが不足しがちです。これは副腎皮質ホルモンの分泌が高まるためです。また、神経を酷使すると、ビタミンB1が消費され、疲労感が高まります。これらを補う食事が必要です。ビタミンCは果物や野菜に、ビタミンB群は穀類に多く含まれています。

3.ダイエットをしている人
ダイエットをしている人は、全般に栄養素が不足します。特に、ご飯や麺類、パンといった穀物を制限している人は、ビタミンB群の不足を招きます。また、油を控えすぎると、脂溶性ビタミンであるビタミンA、D、E、Kの吸収が悪くなり、不足を招きます。肉類を制限すると、たんぱく質が不足するだけでなく、鉄やカルシウムも不足し、貧血や骨粗しょう症の原因になります。

ネフローゼ症候群

ネフローゼ症候群は、たんぱく尿が出て、血液中のたんぱく質が不足する病気です。ネフローゼ症候群は、成人ネフローゼ症候群と、小児ネフローゼ症候群に大別され、いずれもむくみ(浮腫)が重要な診断基準となります。
ネフローゼ症候群の3大症状は以下の3つです:
1.たんぱく尿
2.むくみ(浮腫)
3.高脂血症

全身にむくみ(浮腫)が生じると、胸水や腹水、陰部水腫(いんぶすいしゅ)といった症状が出ます。そしてむくみ(浮腫)が今度は、悪心(おしん)、嘔吐、下痢、腹部膨張感、腹痛、呼吸困難を招くことになります。その他、血圧の低下、顔面の蒼白、頻脈、冷や汗といった症状もあります。尿の変化も重要です。以下に、自覚症状としてわかりやすいものをあげます。

ネフローゼ症候群の主な自覚症状
●顔や足がむくむ
・夕方になると靴がきつくなったり、指輪がきつくなったりする。
・体重が増加する(多少の変動は誰でもあるものです。毎日、同じ時間に体重をはかり、1キログラム内での増減ならば正常範囲です。それ以上の場合は要注意です)。
・足を押すと、皮膚が元にもどりにくく、押したあと(圧痕)が残る。

●尿の変化
・尿の量が減る。
・尿のあわ立ちが著しい。
・尿の色が濃くなったり、白っぽくなる。

●全身の倦怠感、疲れやすさ
・めまい

●息切れ、咳
・身体を横にすると咳が出たり、呼吸が苦しくなる(胸水、腹水が疑われます)。

●高血圧
・高血圧の症状が出ている場合は、すでに腎臓機能が低下している、進行している、疑いがあります。

ネフローゼ症候群の分類

ネフローゼ症候群は、たんぱく尿、むくみ(浮腫)、高脂血症を3大症状とする疾患です。

ネフローゼ症候群の分類
ネフローゼ症候群は、大きく二つ、「一次性ネフローゼ症候群」と「二次性ネフローゼ症候群」に分かれます。
「一次性ネフローゼ症候群」というのは、糸球体そのもの病気によって発病する場合、つまり原発性糸球体疾患でネフローゼ症候群を示すものです。一方、「二次性ネフローゼ症候群」とは、全的ななんらかの疾患のために糸球体に障害が及び、二次的に発病する場合を言います。これらはさらに幾つかのタイプにわかれ、それぞれによって症状や対処の仕方、および予後は変わってきます。

●「一次性ネフローゼ症候群」
1.微小変化型
2.異常硬化型
3.膜型
4.細胞増殖型

●「二次性ネフローゼ症候群」
ネフローゼ症候群の原因となる全身疾患は、非常に多数あります。また、薬剤や、金属剤、ヘロインといった化学物質が原因となって発症することもありますし、ウィルス感染症などの感染が原因となること、あるいは虫に刺されたり、蛇にかまれた場合や、治療用の血清、ワクチンなどへの過敏反応が引き金となることもあります。先天性腎疾患、妊娠中毒症や肝硬変、エイズも原因となることがあります。

以下、その代表的なものをあげます:
・悪性腫瘍(多発性骨髄種など)
・膠原病およびその類縁の疾患(ループス腎炎など)
・代謝性疾患(糖尿病性腎症など)

ネフローゼ症候群の治療の柱

むくみ(浮腫)、高脂血症、たんぱく尿を3大症状とする、ネフローゼ症候群は、幾つかのタイプにわかれ、それぞれによってその対処の仕方や予後は変わってきます。
比較的お子さんに多いとされる「微小変化型」の場合、ステロイド薬が有効なこともあり寛解率(かんかいりつ)は、ステロイド薬による治療だけでほぼ100パーセントという高い率を示しています。しかしその一方で、再発も約50パーセントという高い率を示しています。一次性ネフローゼ症候群の他のタイプ(異常硬化型、膜型、細胞増殖型)や、二次性ネフローゼ症候群では、再発が少ない反面、ステロイド薬の効果が低かったり、糖尿病性腎炎によるネフローゼの場合のように、原因となった疾患である糖尿病を悪化させる危険があることからステロイド薬を使用できないということもあります。

いずれにしてもネフローゼ症候群の場合は、入院中はもとより、退院して社会復帰を目指すなかでも、医師の管理のもとでの長期的な対策、生活の改善およびその維持が必要となります。腎不全へ移行しないよう、定期的に医師の診察と検査を続けます。

ネフローゼ症候群の治療の3大柱
1.安静と保温
2.食事療法
3.薬物療法

このうち、特にむくみ(浮腫)がある場合は、安静と保温が大切です。身体と冷やさないように心がけ、睡眠と休養をしっかりとります。食事は、常に低塩にします。ただし、たんぱく質の制限はしません。

ネフローゼ症候群の食事療法

ネフローゼ症候群では、むくみ(浮腫)、高脂血症、たんぱく尿が主な症状です。治療は、症状の程度と、その経過にもよりますが、ステロイド薬や免疫抑制剤などによる薬物療法が行われます。その一方で、ネフローゼ症候群の場合は、入院中はもとより、退院して社会復帰を目指すなかで、医師の管理のもとでの長期的な対策、生活の改善およびその維持が必要となります。再発を防ぎ、腎不全へ移行するのを阻止するためにも、定期的に医師の診察と検査を続けることも大切です。

薬物療法以外に、普段の生活のなかで特に心がけるべきことは、安静と保温、および食事です。特に食事は、何を摂り、何を抑制するかをよく理解して、とにかく毎日持続することが大切です。

食事の基本は、減塩です。
特にむくみ(浮腫)があるときは、一日3〜5グラムを超えないようにします。また、むくみ(浮腫)がない場合でも、8グラム以下に抑えるようにします。

たんぱく質は、制限しません。ネフローゼ症候群の場合、尿にたんぱく質が出てしまうことから、多めに摂る必要があると考えられていた時期もありましたが、現在の見解では、あえて多めに摂ることも意味がないとされます。
健康な成人の場合、たんぱく質に一日の必要所要量は、体重1キログラムあたり平均で1.18グラムです。成長期のお子さんの場合は、2.0グラム程度必要とされます。

その他、ビタミンやミネラル、などの微量栄養素が不足しないよう、バランスの良い食事を心がけます。総カロリーは、体重1キログラムあたり35キロカロリー以上になるようにします。

急性腎不全

急性腎不全は、急に腎臓の機能が低下し、尿が出なくなる、あるいは出たとしても極端に少なくなる病気です。正常な人の場合、一日の尿量は約1500ミリリットルです。しかし急性腎不全の人では、500ミリリットル以下になってしまいます。(まれに、尿量に変化がない人や、逆に多尿となる人もいますが、このような場合でも、血液検査をすると腎不全の異常が見られます)。

急性腎不全の主な症状
急性腎不全では、尿の変化をはじめ、むくみ(浮腫)など、さまざまな症状が生じます。特にむくみ(浮腫)は、足や顔面だけでなく、肺水腫などとしても現れます。急性腎不全は大きく、1.乏尿期と、2.利尿期にわかれます。

1.乏尿期
この時期には、ほぼ尿毒症に近い症状が現れます。食欲不振、頭痛、吐き気、嘔吐、などです。症状が進むと、全身障害、意識障害、下痢、呼吸困難、不整脈、心膜炎、肺水種、といった危険な症状が生じます。

2.利尿期
この時期になると尿量が増えてきます。逆に、正常な尿量をはるかに超えて1日に2〜5リットルも排出されることがあります。この時期を乗り越えられれば、あとは回復に向かいます。利尿期は1〜2週間くらい続き、その後、回復期に入って完全に腎臓の機能が回復するまでには通常、6ヶ月〜1年程度かかります。

以下に、急性腎不全全般の症状の主なものをあげます:

・顔面浮腫
・両足のむくみ(浮腫)
・肺水腫
・貧血
・紫斑
・舌および口唇の乾燥
・たんぱく尿、乏尿、血尿、尿路感染症
・嘔吐、悪心
・精神障害
など。

尿毒症

尿毒症は、腎臓の機能が著しく低下したために、体内に毒素がたまり、身体のあちこちの臓器に障害があらわれるようになった状態をいいます。放置すると、本来腎臓で処理され、排出されていた毒素の蓄積により、生命の危険におよびます。
慢性腎不全の末期、および急性腎不全の乏尿期(ぼうにょうき)に現れる症状で、ひとつの独立した病気を示すものではありません。

現在では、透析療法が進歩し、透析のために通院をつづける必要はありますが、仕事やレジャー、スポーツなどかなりの程度、健康な人と同じ生活を送れるようになります。旅先や出張先で透析センターへの連絡が取れる場合には、旅行もOK!です。ただし、食事、水分、塩分の制限は続ける必要があります。透析を受けている患者さんの社会復帰の割合は70パーセントです。透析は腎臓に代わって、体液のバランスと量を機械によって正常に保つものです。しかしすべての腎臓の機能を代行できるわけではありません。人工透析が長期間におよぶと全身にわたり合併症が生じます。

尿毒症の主な症状

1.心臓、呼吸器系
・むくみ(浮腫)
・呼吸困難
・左心不全

2.皮膚
・色素沈着
・紫斑(内出血で現れる斑点)
・かゆみ

3.神経系
・不眠
・幻覚
・不安
・うとうと状態
・嗜眠

4.消化器系
・吐き気
・嘔吐
・食欲不振
・下痢
・口内潰瘍
・しゃっくり

尿毒症と診断されたら、ただちに治療を開始します。まずは対症療法を試し、それでも症状が改善しない場合は、透析治療に入ります。

妊婦のむくみと食事

妊産婦は、母体と胎児の両方に栄養を摂らなくてはなりませんから、責任重大です。妊産婦の栄養状態が悪いとおなかの赤ちゃんは充分に発育できません。しかし、また栄養過多もさまざまな弊害をもたらし、糖尿病や妊娠中毒症、難産の原因となります。

大切なのは、たんぱく質やカルシウム、鉄分を充分に確保しつつ、エネルギーや塩分は控え、バランスの良い食事を心がけることです。特に、塩分の摂りすぎは高血圧やむくみ(浮腫)を招く一因となりますので、他に問題がない健康な妊婦さんでも、1日10グラム以下に抑えるようにしましょう。

妊娠したからといって、特別な料理を用意しなければ、と難しく考えなくても、いつものお食事に少しプラスし、おなかの赤ちゃんの発育に必要なものを補うようにしてはどうでしょうか。

たとえば、普段朝食に納豆とご飯、お味噌汁をいただいていらっしゃる方なら、納豆にしらす干しを5g程度加えます。そうすることでカルシウムが補えますね。海苔を刻むだけでもミネラルを補えます。また、昼食は軽くスパゲティで、という方は、サラダを追加してはどうでしょう。それもレタスやキャベツといった淡色野菜ばかりのサラダではなく、ブロッコリーや人参がたっぷり入った緑黄色野菜のサラダです。生よりも温野菜にするとかさが減って食べやすくなります。サラダが無理なら、野菜ジュースをデザート代わりにいかがでしょう? 夕食は、焼き魚もいいですが、魚をホイル焼きにし、玉ねぎや人参、しいたけ類をスライスしたものをいっしょにホイルに包みます。このときとろけるタイプのチーズを加えてはどうでしょう。魚のたんぱく質に、野菜類と乳製品が加わり、メインのお料理だけでもずいぶんと栄養のバランスが取れますし、塩焼きにした場合よりも塩分を控えることができます。

食べるのがつらいこともあるでしょう。ちょっとした工夫で楽しく栄養を補えるといいですね。

漢方医学とむくみ(浮腫)

漢方医学では、「気・血・水」という3つの観点から、身体のどの機能が病気に犯されているかを考えます。
たとえば、漢方医学の観点から「のぼせ」や「めまい」「頭痛」といった症状を考えると、それは「気」という目に見えないエネルギーの流れが身体内でとどこっているからである、ということになります。そのため気の流れを正常にもどすことが治療となり、順気剤を用います。

「頭重感」や「手足のしびれ」「月経異常」は、「血」のとどこおりです。漢方医学でいう、「血」とは、血液とホルモンです。血が滞った状態が「お血」です。駆お血剤が用いられます。

一方、「むくみ(浮腫)」「呼吸困難」「尿の異常」といった水分代謝の不調は、「水」の滞りです。漢方医学における水とは、体液のことです。水毒は、体液が身体の一部に偏り、水分がうまく代謝できなくなった状態です。利水剤という漢方薬群が用いられます。

具体的に、むくみ(浮腫)についてどのような漢方薬が使われるかは、その人それぞれによって異なります。一般的にですが、たとえば、肝炎のむくみ(浮腫)の場合、体力が普通程度にある人には「インチゴレイサン」や「サイレイトウ」が処方されます。慢性関節リウマチの場合のむくみ(浮腫)は、肥満傾向のある人の場合、「ボウイオウギトウ」が用いられます。体力が中程度の人に用いられる「ソケイカツエツトウ」は、利水・駆お血剤が配合されており、血と水の流れを良くする作用があります。

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